野イチゴが鮭に化けて寿司になった??

t

画像:「Engrish in Japan」Kim Leabresさんの投稿より

 

Facebook に「Engrish in Japan」という名の投稿グループがあります。

「Engrish」 という言葉は、アジア系の人たちの使う、ネイティブスピーカーからみたら間違った「おかしな英語」を指すスラングです。日本人がLとRの区別がつかず混同してしまうことが、そのスペリングに込められています。

本来なら一種の侮蔑ではあるのですが、これだけ世の中が「インバウンド」「外国人歓迎」「実用英語教育強化」という時代に、「どうせ英語表記するなら、もうちょっとなんとかしてよ~」というものが多いのも事実です。

そのグループの投稿を見ているとコラムの素材になりそうなネタ満載なのですが、今回は上の写真を取り上げてみます。

 

Google 翻訳かと思いきや・・・

回転寿司屋のメニューだと思いますが、写真から判断すると、これは炙りサーモンですね。

英語表記を読むと「seared salmon berry」とあります。

seared は「表面に焦げ目をつけた~」という意味で、これはまあ、問題無いでしょう。

Google翻訳でも使ったのかな、と思い自分でも検索してみると、「炙りトロサーモン」は「roasted toro salmon」と出てきたので、何か違った手段で調べたのでしょうか?

salmon は鮭ということでこれもOK。

次の berry に思わず苦笑、ということになると思います。

このメニューを作った人は「炙りトロサーモン」と言いたかったのでしょうが・・・

 

ベリーはベリーでもベリー違い

トロサーモンとは、もちろん鮭の腹部の一番脂がのったところ。ということで、おそらく belly と言いたかったのでしょう。

berry だとイチゴのような果実のことになってしまします。

例:strawberry (ストロベリー)、 raspberry(ラズベリー)

 

〇〇berry だと、普通野イチゴの一種ですが、なんと、salmonberry というベリー類は実際に存在するそうなのです。

「Engrish in Japan」のこの投稿に対するコメントで指摘があったので調べてみたら、本当にありました。

画像:Wikipedia より(リンク先

Wikipedia の記事を読むと、日本の紅花イチゴによく似た種類だそうです。

 

最終チェックも忘れずに!

この手の間違いはよくあります。ひどいのは辞書も何も使わず、適当な翻訳を当てているものですが、今回のは一応調べた形跡は有ります。

おそらくseared という言葉は翻訳ソフトで出てきたのでしょう。もしそうなら belly もコピー&ペイストすればよかったわけで、どうしてこうなったのかはよくわかりません。

やっぱり人前に出すものなら、特に外国人向けにせっかく作ったなら、せめてスペリングも最終チェックしましょうよ~。

 

ということで、今回は一応、人目に触れる英語表記を作るなら、①辞書をつかうこと、②スペリングに注意 という2点で締めて、強引に「英語学習」のカテゴリーに入れされていただきました。