「寒い、ドアを開けっぱなしにしないで!」を英語で確実に言えるようにするには

「ドアを開けっぱなしにする」は英語で何と言う?

基本動詞を使いこなす

12月の半ばにさしかかり、すっかり寒くなりましたね。これからの季節は、部屋で暖房器具が活躍します。ただせっかく部屋を暖めても、ドアを開けっぱなしにしては冷たい空気が流れ込んできて台無しです。

時々、人の部屋に入ってきてドアを開けっぱなしにする迷惑な人はいないでしょうか?

そんな時、一言いいたくなりますよね。
「こら!ドアを開けっぱなしにして~!」

さて、ここからが本題。「ドアを開けっぱなしにする」は英語で何と言うでしょうか?

基本動詞である leave という単語の使い方がキーになります。

leave XX~   XXを~の状態にしておく(そのまま放っておく)

「ドアを開けっぱなしにする」は、leave the door open と言います。

ただ、文法的な説明付きで理屈で覚えようとしても意外と忘れてしまうものです。やはり視覚・情緒・音声を総動員して印象に残し、しかも何度も反復するのが良いと思います。

 

ビデオで覚える「leave XX ~ 」

この表現を覚えるのに最適なYoutubeビデオがあります。

オーストラリアのYoutuber ・ナタリー・トラン(Natalie Tran)さんの『B Left The Door Open』です。

英語初級~中級では、全体を聴きとるのは難しいかもしれませんが、「leave the door open」のところだけしっかり見て理解してもらえればいいと思います。

今回習う重要表現は、次のセリフです。

“The bitch left the door open!”

ビデオの10秒経過次点から見始めて下さい。

おそらくほとんどの英語学習者の方には、このビデオのナレーション・会話ともに話す速度が速すぎると思います。英語字幕を出すことも可能ですが、ためしに確認したら、かなり不正確でしたので、一応シチュエーション理解のために、このエピソードの要約とダイアローグを元の英語&日本語訳を書いておきますね。

 

今回のエピソードは、ナタリーが「私ってちょっと大げさに反応してしまうの」ということについてで、その例として、誰かが部屋に入ってきて、ドアを開けっぱなしにする場面の話になります。

※ナタリーは1人二役やってますので、便宜上ナタリーA、ナタリーBとします
ナタリーAがドアを開けて部屋に入ってくる。ナタリーAは外出中に目撃した交通事故について、泣きながらその悲惨な状況を訴える。

部屋の中にいたナタリーBは、ナタリーAの話など全く聞かず、ひたすらナタリーAが開けっぱなしにしているドアが気になる。

A:Oh my God! I’m so glad you are here. The most terrible thing just happened. I was driving my sister in the car, then a truck came out of nowhere….

(泣き声で)ああ、あなた、いてくれてよかった! 私が妹を車に乗せて送っていくときに、急にトラックがどこからともなく出てきて・・・・

B「”The bitch left the door open!”

(このバカ女、ドアを開けっぱなしにして!)

*bitch(ビッチ)という言葉はあまり使わない方がいいですが「あばずれ、クソばばあ」とかいった意味です。
このビデオのタイトル(題名)は Bitch とおおぴらに書くのは気が引けるためか、略してBと記してありますね。

そこで少し解説ナレーションが入る。

Even though in reality it looks like this. But in my world, it looks like this.

(実際にはこう見えるのに、私の世界では、こういう風に見えてるの)


ナタリーBの世界では、ドアの外には厳寒の雪山の凍えつく景色が・・・

 

繰り返し観て反復練習

leave XX ~は短いフレーズではありますが、頭で理解してもなかなか会話で出てこないですね。やはり何度も反復練習しないととっさに会話で口からでてきません。そこで、ぜひこのビデオを何度も見て、頭の中で反芻し、何度も一人でつぶやいてみるといいでしょう。

実際に同じような場面に出くわしたら、心の中で唱える。またはbitch は抜いて、実際に英会話で使ってみる。

速い英語のリスニングにもチャレンジ!

せっかくですので、ビデオの中のセリフも、がんばって聴き取りチャレンジしてみましょう。以下に和訳付きで記載します。

ナタリーは自分のことをこのように分析しています。

I’m super selfish and I can’t concentrate on anything that they are saying.

私は超自己中心的なので、相手が何を言っているのか集中できません。

because all I’m focusing on is the draft from the door.

なぜなら、私はドアからの隙間風ばかりに気を取られているから。

I mean they said even if she recover she probably won’t walk again and I don’t know what to do….

もし彼女が回復しても、二度と歩けないだろうと言われていたし、私どうしたらいいかわからない・・・

 

It’s Day 5 on this cold expedition, (I) had to cut off my hand from frostbite, ate my travel companion…

この寒い探検の5日目、(私は)凍傷で手を切らなければならず、旅の仲間を食べてしまいました。

 

さて、このビデオをもう少し先まで見ていきましょう。ナタリーはこの自分の習性について、さらに掘り下げて考えます。

In what situation would it ever be okay for somebody to open the door and let cold air in?

どんな状況であれば、ドアを開けて冷たい空気を入れることが許されるのであろうか?

ということで、いくつかもしもの場面が出てきます。

You have to take me to the hospital. My water’s just broke.

病院に連れて行って!私破水しちゃったの

We got one more in here. Madam, I’m gonna have to ask you to come down stairs. There is a fire. We are evacuating the building.

ここにもう一人いるぞ! お嬢さん、階段を降りてきてください。火災が発生しました。建物から避難してますよ。

Natalie, Robin’s been captured. I need you to save Gotham City.

ナタリー、ロビンが捕まった。ゴッサムシティを救うためにあなたが必要です。

※ゴッサム・シティ :コミック『バットマン』に登場するアメリカ合衆国の架空の都市

 

ネイティブ発信Youtubeビデオを英会話学習に活用

「Youtubeで英語を勉強」というと、ほとんどの日本人英語学習者は日本語でのコンテンツを利用しているようです。人気Youtubeチャンネルもいろいろあって、実際すごくためになるコンテンツだったりします。でも、ネイティブスピーカーが発信しているチャンネルも活用することで、本物の英語の世界に触れることができるし、自分の聞き取りや理解力を試すこともできます。

教材やTOEICなどテストの英語は聴きとれるけど、ネイティブスピーカー向けの番組は聴きとれない、というのでは寂しいですよね。

自分の視野を広げるためにも、英会話チャンネルから時々離れて英語の世界に浸ることにも、ぜひチャレンジしてみてくださいね。