英語でNGと言うのはNGだった!

カタカナ英語ブートキャンプシリーズ、今回は、日本語でよく使われる「NG」という表現について、英語圏ではどのように扱われているかをお話しします。

日本語での「NG」の使い方

日本では、「NG」という略語をよく耳にしますよね。これは「No Good」の略で、「よくない」「禁止」「許可されない」などの意味で日常的に使われています。例えば:

– 「この行為はNGだろう」
– 「撮影中は携帯NGです」

このように、様々な場面で「NG」を使って禁止事項や望ましくないことを表現します。

 

英語圏での「NG」の扱い

ところが、英語圏に行くと状況が大きく変わります。

英語ネイティブスピーカーの日常会話で、「NG」を日本で使われているような意味で使われることはほとんどありません。

ただ、日本の会社のアメリカ現地法人、たとえばトヨタ自動車などでは、日本人がNGという言葉を使うので、現地スタッフも合わせて使うということはあるようです。(アメリカで通訳を務めていた人から聞きました)

以前、Anthony Bourdain: No Reservations(邦題『アンソニー世界を喰らう』)という番組で、アメリカ人セレブリティ・シェフでタレントのアンソニー・ボーデイン(故人)が香港の映画撮影所を訪れるシーンがありました。その中で、香港の撮影スタッフが、「NG」という言葉を使った時に、アンソニー・ボーデインは「NGって何?」と聞いてました。香港でも撮影現場ではNGを使うのでしょう。いずれにせよ、アメリカ人は普通NGを使わないよのは確かなようです。

 

NGの代替表現は?

英語圏で「禁止」や「よくない」を表現する場合、以下のような言い方を使います:
– Not allowed
– Prohibited
– Forbidden
– Off-limits
– Banned
– Not acceptable

英語圏の人々と英語で話す際には、「NG」の代わりに上記の代替表現を使用しないと意味が通じないので、気をつけましょう。

もっとも、日本で長く住んでいる外国人なら、この手の和製英語は、通じることもあります。特に英会話講師は(笑い)
ただ、それに甘えていると、いつまでたっても進歩がありません。

<例文>
Taking photographs inside this temple is prohibited.
このお寺の中で写真を撮る事は禁止されています

That kind of behavior is not acceptable in the company, you know.
会社内で、そのような行為は、NGだよ

Outside food and drinks are banned in the stadium.
スタジアムへの飲食物の持ち込みはNGです

Smoking is not allowed anywhere on the aircraft, including the lavatories.
化粧室を含め、機内は禁煙です。

forbidden fruit
禁断の果実(禁じられた果実)

This area is off-limits to the public.
このエリアは一般人立ち入り禁止です

「禁止されている」を意味する上記の単語の中では、最近は、banは日本語の中でもよく使われるようになりましたよね。

他の単語は難しいと思うかもしれませんが、「バンされる(ban)」のように、カタカナ化されたら覚えられるかも。

「ここでは喫煙はプロヒビティッドなんだよ」
「そこはオフリミッツだよ」

などのようにわざと強引に日本語に取り入れて使ってみると、「何それ?」と最初は言われるかもしれませんが、そのうち覚えられるかもれません。