【英語メニューの「ステーキ」は要注意!】

今回は特に外国人客が来る可能性のある飲食店向けです。
もちろん、一般の英会話学習者の方にも役立つ内容だと思います。

外国人観光客にちゃんと伝わる、肉料理の英語表現とは?

「ステーキ」と言えば、日本では牛肉に限らず、豚肉や鶏肉の厚切り焼きも含めて広く使われていますよね。でも、英語メニューで同じ感覚で “Steak” と書くと、外国人のお客様に誤解を与える可能性があります。

この記事では、外国人観光客に正しく伝わる「肉料理の英語表現」をわかりやすくまとめました。飲食店のメニュー作りや、接客英語にもぜひお役立てください!


✅ 外国人にとって “steak” と言えば「牛肉」!

英語圏では、”steak” という言葉を聞いてまず思い浮かべるのは beef steak(ビーフステーキ) です。
そのため、メニューに単に “steak” と書かれていると、「牛肉だろう」と思って注文するお客様がほとんどです。

日本のように「ポークステーキ」「チキンステーキ」といった表現は、英語では一般的ではないので注意しましょう。


✅ 牛肉以外でも “steak” と呼べる食材はある!

“steak” の語源は「厚切りスライス」。
つまり、厚切りで焼く食材であれば、牛肉以外でも “steak” の名が使われることがあります。
以下は英語圏でもよく使われる “○○ steak” です:

🐟 魚介類

  • Tuna Steak(マグロのステーキ)

  • Salmon Steak(サーモンステーキ) ※輪切りカットが多い

  • Swordfish Steak(カジキのステーキ)

🥦 野菜(ベジタリアン・ヴィーガン対応)

  • Cauliflower Steak(カリフラワーステーキ)

  • (Portobello Steak:ポートベロマッシュルームのグリル) ←補足的に使われることも


❌ “Steak” と言わない方がよい食材と、その正しい英語名

一方で、「日本ではステーキと呼ぶけれど、英語ではそう言わない」食材もあります。
その場合は、食材名+調理法のスタイルが一般的です。

まれに、豚肉しか提供していないのに店名が「○○ステーキ」となっているお店を見かけます。混乱を招きますし、もし豚肉を食べることをしないイスラム教徒の人が来店すると問題になりかねないので特に注意が必要です。

🐖 豚肉(Pork)

  • 骨付き:Pork Chop(ポークチョップ) が最も通じやすい

  • 骨なし:Pork Loin / Grilled Pork など
    ※一部地域では “Pork Steak” も使われますが、”Chop” の方が断然一般的です。

🐓 鶏肉(Chicken)

  • Grilled Chicken(グリルチキン)

  • Chicken Breast(鶏むね肉)
    ※”chicken steak” はかなり稀な表現です。
    ※grill  ではなく、-ed が付いてgrilled であることに注意!

🐑 羊肉(Lamb)

  • Lamb Chop(ラムチョップ)

  • Lamb Loin(ラムロイン)
    ※”Lamb Steak” も存在しますが、”Chop” の方がポピュラー。

🦆 鴨肉(Duck)

  • Duck Breast(鴨むね肉)

  • Roasted Duck(ローストダック)

🐍 ウナギ(Eel)

  • Grilled Eel(グリルドイール)

  • 日本料理なら Kabayaki(蒲焼) と書いた方が文化的にも伝わりやすいです。


✨ まとめ:外国人に正しく伝えるメニュー表記のコツ

食材 英語での表記例
牛肉 Beef Steak
マグロ Tuna Steak
サーモン Salmon Steak
豚肉 Pork Chop / Grilled Pork
鶏肉 Grilled Chicken / Chicken Breast
羊肉 Lamb Chop / Lamb Loin
鴨肉 Duck Breast / Roasted Duck
野菜 Cauliflower Steak

👉 迷ったら「食材名+調理法」が一番安全!
例)Grilled Pork, Roasted Duck, Grilled Salmon など。


日本の「ステーキ」の感覚は独特ですが、海外からのお客様に安心して食事を楽しんでもらうためには、正しい英語での表現が欠かせません

インバウンド対応の第一歩として、英語メニューの見直しから始めてみませんか?

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