TOEIC頻出の英語品詞を「イントロ」で理解する

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ある企業の英会話プライベートレッスンでのこと。
僕はネィティブスピーカー講師を教室まで引率して、しばらく授業を見学させてもらいました。受講者は工業高校を出てからこれまで全く英語と縁のない生活を送ってきたそうで、英語は全く出来ないとのこと。

それでも、急遽海外現地工場へ赴任ということで、非常に前向きな姿勢の方でした。

ところがレッスンが始まって、さっそく最初からつまづいてしまいました。

講師:Could you introduce yourself?
(自己紹介をしてもらえますか)

生徒:イント? えっ?

講師:Introduce…
生徒:イントロデヒュース?

「introduce yourself」と講師に聞かれて言葉につまる生徒。初めての英会話で言葉につまるのはしかたないでしょう。でもそのつまづきのポイントが「introduce」というごく基本的な動詞を知らないために起きたとすると、残念です。

どんな英語が苦手な人でも、「イントロ」という言葉を聞いたことが無い人はいないでしょう。音楽の楽曲の最初の導入部分のことですよね。

曲の出だしのことを実は英語でintroduction といいますが、日本では短縮され「イントロ」と言われます。

「イントロ」と聞いて「introduction」がぱっと頭に浮かぶ人もいるでしょうし、おそらくカタカナ語で「イントロダクション」という言葉も聞いたことがあるかもしれませんね。

では、その派生語で動詞形の「introduce」は分かるでしょうか?
「紹介する」とか「導入する」という意味の動詞です。

知らない単語を一から覚えると大変ですが、introduction を知っていれば、introduce は比較的簡単に覚えられるはずです。

このintroduction とintroduce を両方知っていながら、実際に英語を使う段になると動詞と名詞形の使い分けがキチッとできない人も多いと思います。
英単語の品詞というのは、どうも日本人は苦手なようで、そういった背景もあって、TOEICリーディングセクションのPart 5(文法語彙問題)に品詞を問題は非常によく出題されます。

こんな風に、とりあえずカタカナとして知っている単語を理解し直し、派生語を関連づけて覚えてゆけば、かなり楽に大量の潜在的語彙を活性化させられるはずです。

とりあえず今回紹介したintroduce の派生語を整理すると、以下のようになります。

【動詞】Introduce:〜紹介/導入する
例文: I will introduce you to my friend.
和訳: 私はあなたを友達に紹介します。

例文: The company will introduce a new software next month.
和訳: その会社は来月新しいソフトウェアを導入します。

 

【名詞】Introduction:紹介・導入・(曲などの)導入部分

例文: The introduction of the book was very interesting.
和訳: その本の導入部分はとても面白かったです。

例文: I made an introduction at the beginning of the speech.
和訳: スピーチの最初に紹介をしました。

【形容詞】Introductory :初歩の、導入の
例文: This is an introductory course for beginners.
和訳: これは初心者向けの入門コースです。

例文: He gave an introductory speech before the main event.
和訳: 彼は本番前に導入のスピーチをしました。

これらの例文を参考に、英単語の品詞の違いとその使い方を理解していただければと思います。