最近は生成AIを使って、日本語の文章をサクッと英語に翻訳する機会も増えましたよね。確かに便利なのですが、元の日本語を書く際に「むやみにカタカナ英語を使っている」としたら、ちょっと注意が必要です。
実はそれ、生成AIでも文脈を読み違え、ネイティブが首をかしげる不自然な英語になってしまう危険性を孕んでいます。
今回は、ビジネスシーンで頻出する「あの言葉」を例に、翻訳リスクと正しい表現について解説します。
よくあるNG翻訳:港が「Hardware」に!?
例えば、インフラや物流の話をしている時、日本語ではよくこんな表現を使います。
ハード面:港や物流センター
ソフト面:物流の管理体制
これをそのままAI翻訳にかけると、以下のように出力されることが少なくありません。
❌ Hardware: ports and logistics centers
❌ Software: logistics management systems
一見それっぽく見えますが……この翻訳、明らかに間違っているのにお気づきでしょうか?
日本語の「ハード・ソフト」と本来の英語のギャップ
日本のビジネスシーンで使われる「ハード面/ソフト面」は非常に便利な言葉で、
ハード面 = 形のある基盤(施設や設備など)
ソフト面 = 目に見えない運用や仕組み(体制やサービスなど)
といった広い意味で使われます。
しかし、これは英語の “hardware” や “software” の本来の意味とは大きくずれています。
英語ネイティブスピーカーが “hardware” と聞いてまず思い浮かべるのは、パソコンやサーバーなどの物理的なIT機器(あるいは工具や金物類)です。
決して「港」や「巨大な物流倉庫」のことではありません。港を指して “hardware” と言ってしまえば、「え?巨大なコンピューター?」と相手を混乱させてしまいます。
翻訳結果をチェックしない「鈍感さ」のリスク
英会話の中で気をつけるべきなのはもちろんですが、怖いのは文章の翻訳です。
日本語文に深く考えず「ハード面」と書いて生成AIに投げると、AIは字面通りに “hardware” と訳して出してくることがあります。
一番の問題は、出てきた英語を読んで理解できないのに、チェックもせずそのまま世に出してしまうことです。こういったリスクに対する「鈍感さ」は、グローバルなビジネスコミュニケーションにおいて信頼を損なう原因になりかねません。
根本的な解決策と「正しい英語表現」
では、どうすればこのような翻訳事故を防げるのでしょうか。
一番の解決策は、そもそも元の日本語から「曖昧なカタカナ英語」を排除することです。きちんとした日本語で書けば、AIもかなり正確な英語を出力してくれます。
今回の例で言えば、英語として正しく伝えるための表現はこちらです。
✅ Physical infrastructure: ports and logistics centers
(物理的インフラ:港や物流センター)
✅ Operational systems: logistics management
(運用システム:物流管理)
生成AIは頼りになるアシスタントですが、入力する私たちの「言葉の選び方」がそのまま結果に直結します。
何気なく使っているカタカナ英語が、そのままでは日本語でしか英語ではないか?
出力された英語をそのままコピペして丸投げしていないか?
相手に正しく意図を伝えるためにも、発信する言葉に対して少しだけ敏感になっておきたいものですね。